石島小夏のカラフルノート

カラフルノートで“思考”を可視化して、自分と向き合う&相手に伝える…!

他者の“負の感情”と向き合う練習法

f:id:ohuchigoto:20181119114911p:plain

 

感受性豊かだよね…!

よく他者のことをそこまで深く考えられるね。

 

そんなお言葉を時々、頂きます。

どうも私は感情移入しやすい気質のようです。

映画を見ていたら、出演者と同じ表情しているような…受け止め体質。

 

実は、高校生や大学生の頃、「カウンセラー」という職業に憧れたことがあるのです。

でも、その道へ進まなかったのは、

“クライアントさんに感情移入して自分の精神が崩壊するだろうな…”

と容易に想像できたから(笑)

 

あれから10年以上経ち、現在、コーチング&カウンセリングという相談業を生業にしております。

ですが、今はクライアントさんに感情移入して自分の精神が崩壊することはありません。

 

なぜなら、カラーペンとノートといったクライアントさんの感情を受け止めてくれる存在が自分以外にもあるから。

そして、自分と向き合う中で、他者の“負の感情”と向き合う練習法をしてきたからだと思っています。

 

特に家族の感情は移入というか、同調しやすいので、非常に良い練習台というか、修行の場になりました。

あぁ、私にとって家族とは修行の場なのですね…!

 

今日は、私が家族と向き合いながら重ねた修行をまとめてみようと思います。

 

 

1,「変えられるもの(自分の感情)」と「変えられないもの(相手の感情)」を切り分ける

変えられるものは自分だけ。

相手を変えることはできません。

 

「相手を変えようとする」というのは、

=「相手を思い通りに動かそう(コントロールしよう)とする」

=「相手を支配しようとする」

という、結構、恐ろしい行動。

 

でも、目の前に悲しんでいる人や落ち込んでいる人が居たら、「何か役に立ちたい!」 という感情が生まれるが人の性。

それはとても優しく、あたたかい、尊い気持ち。

この思いやりの気持ちは、大切にしたい◎

 

だから、自分の感情と相手の感情を切り分けるようにしています。

 

相手に感情移入して、自分が落ち込んでも誰も幸せになりませんからね。

相手の想いを受け止めて(これは幸せになれる人がいる)も、自分の感情にする必要はないのです。

 

むしろ自分の心の平穏を保つことで、負の連鎖を断ち切ることができる。

それは巡り巡って自分も相手も幸せにするのでは?と信じております。

だから「えいや!」と勇気を出して、切り離す。

 

とはいえ、感情の切り分けは、なかなか練習が必要な作業です。

特に家族の問題は、一部自分の問題でもあるので、とても複雑。

私自身も未だに修行を続けております。

 

頭で考えていると、複雑過ぎて泥沼にハマるので、私は頭の外に一度出します。

自分の感情をノートに書き出すという手法で、一つずつ確かめていく。

相手の話を聞いたり、行動を見たりして、自分が感じている/考えていること、どうしたらいいのか、自分はどうしたいのか、などなど、思いつくままに書いていきます。

 

残念ながら一回ノート書いただけじゃ簡単には切り分けられません。

が、ノート書いて考察して、相手と向き合って…ということを、繰り返しているうちに段々と相手との線引きができていくのです。

日々、一緒に過ごしている家族は、繰り返して練習するにはちょうどいいパートナーですね。

 

 

この感情の切り分け、嫌われる勇気で有名なアドラー心理学では「課題の分離」とも言われていますね。

(「嫌われる勇気」は、愛読書の一つですが、落ちているときに読むと自分を責めてしまうので、私は元気なときに読むことにしています。)

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

 

 

 

2,相手の感情は溜め込まない

受け止め体質の私には聞き流すという技が使えません!

鈍感力高い夫が、さらりと流せることでも受け止めてしまう。

 でもね、受け止めたことを“溜めない”ということはできるのです。

 

そのために、私が行っているのは以下のこと。

 

 

 2-1,受け止めて流す(心、意志) 

哀しんだり、落ち込んだりされている方と向き合う時、私は、

 

「これは相手の感情だから、一旦、受け止めて抱きしめたら、

 あとは流して、自分の中に溜め込まない!!」

 

と、自分に言い聞かせております。

 

この時、頭の中にあるのは、

どーん!!とした巨木のイメージ◎

 

 

f:id:ohuchigoto:20181119141644j:plain

 

大きな大きな木になって、相手を受け止めて、

相手の感情は、木の中を脈々と流れる水のように大地へと流していく。

 

最後は地球に丸投げです、はい(笑)

 

 

それでも受け取っちゃったなと感じたら、

 

ジャンプして振り落とす♪

頭の上を軽く手でつかんで引っ張り出す素振りをして、ぴゅっと外に振り払う★

「ぷしゅー」と、音のない小さな声を出して息を吐き切って外に出す…!

 

そんな動作をしてみております。

 

「溜め込まない」イメージを身体を使って、脳に送り込むことで、

相手の感情を、自分の中に残さないよう心掛けているのです。

 

 

 2-2,距離を取る 

とはいえ、どうしても受け止めちゃう時もあります。

四六時中一緒にいたり、毎日、顔を合わせたりしている相手が、落ちているときは周りの人も、エネルギー不足になってしまう。。。

「溜め込まない」イメージとか言っている場合じゃない時もあるのです。

 

そんなときは、無理に受け止めない。

相手と距離を取ります。

 

これね、相手を見捨てているような気がしたり、

向き合えない自分が弱い…と辛くなったり、

「距離を取る」自分を責めてしまう時期がありました。

 

でもね、「距離を取る」=「逃げる」のは自分を守る行為。

そのまま受け止めていたら、共倒れになってしまうかも知れない。

逃げるは恥だが、役に立つ!!(ちょっと古い…?笑)

 

自分が倒れることを、相手は望んでいるわけじゃない。

私だったら、自分が原因で大切な人が倒れるなんて嫌だ。

だから、倒れる前に距離を取るのです。

 

それに、無理に受け止め過ぎて、相手を嫌いになったら、

相手を傷つける行動に出てしまうかもしれない。

 

そんなことを、こちらの本を読んで感じました。

 (感情移入気質な私には、この本は死ぬほど元気な時にしか読めません。。。

だから、まだ最後まで読み終わってないのですが、ちゃんと向き合いたい本です。)

 

 

 2-3,第三者を入れる

これは「距離を取る」一つの方法でもあります。

自立とは依存先を増やすこと*。

何も自分一人で全部受け止める必要はないのです。

 

家族の問題は内側に閉じてしまいがちですが、

だからこそ外の風(第三者)の力が大きくなると私は感じています。

 

うちの夫は、基本「悩みは妻に話す」タイプなのですが、

結婚前後に家庭内がドタバタした時は、それでは回らなくなりました。

 

何せ、私が当時の夫にとっては、悩みの主役(の一人)。

私にいくら話しても、一向に新たな視点が出てきません。

というか、私にも受け止め切る余力がない。。。

 

だから、彼の友人たちにケアをお願いしました。

それから、親族(ある意味、家族の延長線)だけで小さく挙げた結婚式の準備も、

数人の友人たちに手伝ってもらうことにしました。

 

この時、とてつもなく視点が広がり、心がとても救われました。

 

我が家の場合、この時は友人たちでしたが、

バーテンダーさんとか、クラブのママさんとか、

コーチとかカウンセラーとか、

 

家族ではない第三者に受け止めてもらえる場を、

自分なりに持っているとお守りになりますね。

できれば複数持っていると、相手への負荷も少なくなり、視点も更に広がります。

 

 *脳性麻痺の小児科医、熊谷さんのこちらの記事がとても好きです。↓↓

自立とは「依存先を増やすこと」|全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)

 

 

3,時が解決してくれるのを待つ

「待つ」という行為が、私はあまり得意ではありません。 

だって、さっさと解決したいですもん!!

でも、負の感情には、味わい尽くさないと解決しない類のものもあります。

 

実は今でも時々、母が他界したことを思い出して涙します。

当初、私はこれが情緒不安定で弱いような気がしてとても嫌でした。

 

でも、父にこのことを話したら、

 

「時々、思い出して泣いてあげるくらいじゃないと、

お母さんがかわいそうじゃない」

 

と、言われたのです。

 

目から鱗が落ちました。

 

“あぁ、そうか…!

思い出して泣く人がいる。

それは母にとって、嬉しいことなのかも知れない。

泣いてもいいんだ。”

 

そう受け止めたらとても楽になりました。

最近は、涙を流す頻度が減ったので、母は寂しがっているかも知れませんね。

 

でも、これはある意味、時が解決してきたということでもあります。

それに、私が元気に過ごしている方が、きっと母も嬉しいでしょう◎(と、思うことにする!!)

 

大切な人を亡くした哀しみに限らず、時間をかけて癒されていく種類の感情があるのです。

そういった感情へのなす術は、「待つ」ことだけ。

時が解決してくれるので、自分が何かをする必要はない。

 

「何もできない…!」と落ち込むのを辞めて、

時が解決するのを、「共に待っている」と腹に決めるのです。

そうすることで、私は自分に無力感を覚えることが減っていきました。

 

同じ「何もしない」という状態でも、

「何もできない」と「時が解決するのを待つ」では、

天と地の差があるのです。

 

どうやって腹に決めるのか?

 

ひたすら自分に言い聞かせます。

もしくは、そんなことを書いてある本を読む!!

あとは、大きな川の流れが、大海原へ出て行くイメージを思い浮かべる。

美空ひばりさんの「川の流れのように」という歌を聴く。

 

やっぱり脳への刷り込みが大事。

何度も何度も繰り返しながら、「時が解決するのを待つ」という思考回路を太くしていくイメージ。

はい、やっぱりこれも修行です。

 

 

長々と書いてしまいましたが、

 

他者の感情と向き合うには、

自分の感情と向き合うことが、

やっぱり必要不可欠。

 

 

で、今回書いた方法って、即効性が大きくあるものではありません。

じわじわと、でもパワフルに効いていく類のもの。

筋トレに近いのです。

心にも筋力がつくと、受け止める力も大きくなる◎

 

そうそう、私と一緒にカラフルノート®を使って筋トレするという手もありますよ♪

conatwo.strikingly.com